皆さんこんにちは。神戸支店の宮島です。
先日、箕面市のK様邸での雨漏り補修と外壁の塗装工事が終わりました。
梅雨前の4月末、耐震診断中にひどい雨漏れを発見しました。
もともとK様は耐震性を気にされていて、耐震診断を受けてみたのですが、過去発生した雨漏れは止まっていると思っていたようです。
上の写真は診断時に確認した実際の雨漏り状況です。
よく話を聞いてみると、前の雨漏り調査の会社は、インターネットで「雨漏り調査専門」を謳ってらっしゃる業者さん。
調査費用が10万円ほどかかり、対処として三箇所あるベランダの一つにベランダの防水工事をされた(もちろん調査費用と工事費用は別)との事でした。
結果論でしかないのですが雨漏りが止まっておらず、止まったと思っていたまま年月が経ち、被害が進んでしまったという事ですね。
また、これは雨漏り調査とは別の業者さんなんですが「被害のいちばんヒドイ場所」にキッチンパネルを貼りつけて”確認できる場所にフタ”をしてしまった事でした。
その為、家の人は雨漏りが止まっていると思い込んでいて、裏では雨漏りが進んでいるという最悪な状況が発生していました。
雨漏りは1階まで降りてきて、クロスもボードもボロボロに…
たっぷり水を含んでいて、触るとふにゃふにゃに…
耐震診断受けて雨漏りが続いているのを発見。
私たちが見つけた事から、私たちと主人さんとで雨漏りとの長い闘いが始まります。
実はK様邸は「3階建て」でした。
市販の三段長ハシゴは長くて約8mで、最長まで伸ばしても、3階の半分くらいまでしか届きません。
あくまで一般的な散水テストは、ホースを使ってハシゴの上からおこなう為、斜め上から水を撒きます。
その為、完璧な雨を再現出来ないんですね。
屋根から水をかけるには”足場が必要”なんです。
中途半端な対応はお客の為だけでなく、もちろん私たちの為にもなりません。
今回、雨漏れをどうにか止めて欲しいと言う強い要望で、長年手つかずだった外壁塗装の工事を先に承る事になりました。
雨漏れ対応の大事な所は、部屋内で雨漏れが分かるのは木の根っこの部分、侵入箇所は1枚の葉っぱです。
枝を特定しないと葉っぱ全てに水をかけないといけないという事になります。
まずは経路(枝)を見つける為に、点検口を開けていきます。
きちんと大工さんを呼んで、お客様へは無料で三箇所を作成。
「原因が一発で分かりました!」
と、言いたい所ですが、この時点では「この辺りから入ってきているな」ぐらいまでしかわかりませんでした。
2階と3階のこの裏側に点検口を作る事で、原因は屋根まわりからの侵入と言う事が分かります。(青は雨漏れを確認している個所)
今度はその大まかな位置から細かい位置へと焦点を絞り、屋根へ登りその辺を重点的に確認すると…
瓦が谷型になり、その周辺の水を全て受けている鉄板の先の瓦が割れていました。
この上部の雨が全て集まってこの穴へと流れてしまう状況です。
早速屋根屋さんを呼び、割れている部分の瓦を高耐久の鉄板に差し替えます。
この穴から入った水は、下へ放射状に広がり、下地の桟を全て腐らせていました。
ここまで下地周りが傷んでしまうと、二次的な雨漏り要素を引き起こします。
特に部屋内へ光を差し込ませる天窓などは、簡単に言うとガラスのフタをしたただの穴であり、雨漏れの原因として最も事例の多い個所だからです。
出窓と同じく、昭和末頃~平成中期頃の流行った設備ですが、現在の新築で天窓を使うメーカーさんはほとんどありません。
6月の暑い日差しの中、頑張ってくれる職人さんに頭が上がりません。
下地と受け桟の補修、雨仕舞い板金の付け替えまでやってくれる事に。
しかもこの瓦、現在廃盤になっており、一枚も割るなんてミスが出来ない!
完璧な仕事をこなしてくれました瓦職人さんに心からの感謝です。
しっかりと足場のある内に補修を済ませ、塗装も完成!
今回、お客様が数ある会社から当社で足場を立てる事を決断していただいた気持ちに応える為、今回は超破格値で屋根まで補修出来ました。
K様この度はありがとうございました。