神戸支店、河口です。
先日、8年前に当社で外壁塗装工事をさせていただいた三田市のM様邸から「煙突付近から雨漏りで屋根裏の梁等が濡れている」とご相談がありました。
早速調査をした所、屋根裏の梁などが濡れており、このままでは建物が傷んでいきますので、早速補修工事を進める事になりました。
現状は、飾り煙突の外側は外壁と同じの窯業系サイディングが使用されており、出隅の角部分は裂けている状態です。
この状態は良くないですが、漏れの原因はそれだけでなく、外壁の内側にある防水紙が地震等の揺れなどで破れたか、新築時からの施工不良で雨仕舞が出来ていないかです。
なので今回は、現状の窯業サイディングのシール(コーキング)の打ち治しや復旧ではなく、現状の上から金属サイディングの「カバー工法(上張り)」を施工する事にしました。
ここで金属サイディングを選ぶ理由ですが、窯業系サイディングは、セメントを主原料とした外壁材で、日本で使用される外壁材の8割が窯業系サイディングを占めています。
理由はコスパが高い事にあり、初期費用を抑えつつデザイン豊富で、耐火性まで高いのですが、デメリットもあります。
•蓄熱する
•(特に断面の)耐水性が無い
その為、定期的にメンテナンスが必要になります。
変わって金属サイディングは、表面に長寿命なガルバリウム鋼板で「遮熱フッ素塗膜」や裏側へ「断熱材一体型」などの付加価値を付けた製品が多いです。
メリットは
•窯業系サイディングより断熱性が高い
•防音性に優れている
•デザインもシンプル
•金属特有の強度がある
•昔に比べて凹みにくい
デメリットは
•窯業や、樹脂サイディングに比べて価格が高め
•施工技術者が限られている
と言った所。
上記の事を踏まえて今回は、金属サイディングで飾り煙突を上から覆う「カバー工法」を選びました。
元々の屋根材(スレート材)も屋根裏から雨染みを確認しましたので、一緒にカバー工法でガルバリウム鋼板を張る事にします。
屋根材・外壁・煙突部分の繋ぎ目(取り合い)の板金や防水紙は、雨仕舞いの最も大切な部分ですので、慎重になります。
煙突部分はこのレンガ調のサイディングを採用しまして
雨漏りは、住宅の大敵です。
皆さんもすぐに処置しないと大変な事になりますので、数年に一度はチェックする事を意識してくださいね。