株式会社ナカタのポエム担当?、佐竹です。
厳しい冬の終わりを告げ、春に咲く花が土を掻き分け顔を覗かせ、我々に声をかけてくれます。
春の陽気で頭がぼーっとしてきたのか、恥ずかしい文章も平気で書けています。
今回はそんな、春の暖かい話をひとつ。
つい先日、耐震診断を希望されてる方の家に訪問し、診断を行いました。お声掛けをしたのは私自身だったのですが、その方は現在のお住まいに引越しされてからまだ5ヶ月ほど。地震も気になるけど、新居の現状が分からないのでそこも含めて診断を希望されていました。
診断を受ける理由は何でも構いません。家を大切にするのは素晴らしい事だと思います。(上から目線ごめんなさい)
その方には3人の娘さんが居ました。高校生と小学生2人のお子さん。みんな自分の子にしたいぐらいとっても可愛らしいお子さんでした。(上から目線ごめ…)
診断を始めてすぐ、小学生の女の子の部屋になんとも似つかわしく無い本を発見。お住まいの地域の歴史的建造物や住宅が解説されている、家の図鑑のようなものでした。
お父さんの本が部屋に紛れ込んだのかな?そんな思いでその本を遠目で見ていた私達に、その女の子は気付いたようです。
「私は家が好きやねん。大人になったらこんな家に住みたいねん」と。
どうやらその難しい本はその女の子のものだったようです。
さらには自分の大切なノートまで見せてくれたのですが、開いたページを見て私は驚きました。
将来、自分が住みたい家の間取りを丁寧に書いているのです。
自分の部屋はもちろん、リビングやキッチンなどなど。
普段から、業務的に診断図面を書いている私より、その女の子の図面は丁寧で、それよりもなによりもその子の「夢」が詰まっていました。
診断中、よほど私達に興味があるのか、みんなで立ち会ってくださり、話しも聞いてくれました。
主人様や奥様が家を大切にされているご家族は沢山見てきましたが、小学生の女の子は初めてで、感動してしまいました。
そしてその子の夢の実現のためにも今のお家を大切にして欲しいと思います。
診断が終わると感謝される事も多い私達ですが、「生命と財産を守る」という自分の存在意義を違う方向から教えられたその女の子に、この日ばかりは私が「ありがとう」の感謝です。
前回、次世代へのプレゼントとして記事を書きましたが、次世代からプレゼントを頂くこともあるのですね。
地震のエネルギー以上に日本の子供のエネルギーは強いのかもしれません。
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