株式会社ナカタの矢沢です。
今年は東日本大震災の影響もあり、木造住宅の耐震補強工事をされる方が、多くいらっしゃいます。
各市町村の補助金も動き出して忙しくなってきました。
以前、大阪市の依頼により、昭和20年代の建物の耐震診断を行いました。
これまでもご紹介してきました耐震補強ですが、今回は若干観点を変えて記事にしてみたいと思います。
大阪市内で耐震補強工事を補助金を利用して施工させていただきましたお家です。
本来、耐震補強というのは「壁」をバランス計算の後に補強していきます。これは表面上では目立たないので、普段の生活が変化するような事はあまり感じられません。
ただ、今回は大型リフォームも兼ねてご検討されていたため、補強と併せて生活環境や快適性など、激変しました。
某テレビ番組劇的ビフォーなんたらと負けず劣らずの「なんということでしょう」です。
まずは今回利用しました補助金の概要についてです。
大阪市補助金制度の場合
■耐震診断費¥50,000に対し¥45,000の助成により自己負担¥5,000
■耐震改修設計や工事を行う場合は、
・耐震改修設計は10万円を限度とし、要する費用の3分の2の額を助成。
・工事費用は100万円を限度とし、要する費用の2分の1の額を助成。
改修設計・工事費用は限度額まで出ましたので、なんと合計114万5千円の補助金が助成されています。
◎では、生まれ変わったお家の一部を紹介します。
その1,リフォーム工事
キッチンまわり。新調キッチンで調理スペースの拡大と冷蔵庫を真横に設置できました。
お風呂です。快適性アップのユニットバスで大きな浴槽に変わりました。
間取り変更により大きくなったトイレ。
もちろんお部屋もリニューアル。
◎続いて耐震補強の様子です。
耐震性能の問題点としましては、間口が狭い細長い住宅だった為、昭和56年以前に建設された住宅という事もあり、壁量が極端に少ないという点が、大きく問題となっていました。
その2,壁の補強
3枚あった扉を2枚の扉に減らして、両サイドを耐力壁としました。
壁にステンレスブレースや合板を張り、壁の耐力を上げます。
壁を強くすると、大きな地震の際に家が揺れにくくなります。
壁を補強したところには、金物を設置し、大きな地震の力が加わっても、筋かいが外れないようにします。
◎最後にお家の大事な基礎です。
今回のお家では、家全体を支えている基礎がレンガブロックで造られている点があり、補強必要となりました。
基礎は家全体を支えていますが、ひび割れ等の劣化があると、地震の揺れに対応しきれません。
壁の補強と共に、足元の基礎を強くすることは、地震にも効果的なのです。
その3,基礎補強
耐震補強工事の内容は、家一軒一軒で異なってきますが、現在の暮らし方を優先し、その上で、より安心して暮らすことが出来る補強工事を実施しています。
耐震工事に併せて、水廻り、建具入替、畳替え等のリフォーム工事も一緒に工事を行うと、費用の面でもグーーンと経済的でお得です!!
またほとんどの工事は、その家で生活されながら行える補強内容ですので、お気軽にご相談下さい。
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