映画「遺体 明日への十日間」

公開日:2013年03月01日 / カテゴリー:ナカタの知恵袋

株式会社ナカタの佐竹です。
3月になりました。3月は忘れてならない事が起こった月です。
東日本大震災。
2011年3月11日に起きた、死者・行方不明者合わせて2万人弱の被害が出た大天災です。
この時期になりますと、去年もそうでしたがテレビや新聞で特集が組まれたりするわけですが、実はこの震災が映画化されていたのは皆さんご存知でしょうか。
恥ずかしながら私もその存在を知りませんでしたが、従業員みんなで今日、その映画を見てきました。
タイトルは「遺体 明日への十日間」。

映画の切り口としては、ある一人のジャーナリストが「岩手県釜石市」で取材した事実に基に報道では伝えられなかった真実を描いたものです。
主演が西田敏行さん。他に、佐藤浩市さん、佐野史郎さん、沢村一樹さん、志田未来さん、柳葉敏郎さんなど、豪華俳優陣が出演されていて、いきなり驚かされました。

正直言いますと映画特有の、過度な演出、盛り上がり、迫力あるシーンなどは一切ありません。
ただ淡々と、安置所に運び込まれ続ける被害の甚大さや、残された遺族の悲しみ、またそこで働く生き残った人達の責任感や頑張りが綴られていました。

また、映画の全編が震災直後の「遺体安置所」を描いたものです。震災の描写や津波の映像など、報道で流されたことは描かれてはいません。
これには地震・津波という防ぐことが出来ない「自然のチカラ」ではなく、その後、現地の人達が現実にどう立ち向かっていったのかという「人間のチカラ」の部分を描きたかったからなのかと個人的には思います。

ニュースや新聞でみた限りでは、現地から遠い私にはやはり「距離感」がありました。直接被害に会ってないのでどうしても「他人事」からは脱出できませんでした。
しかし、この映画では「自分に置き換えて」、考えることが出来るものでした。

まだ上映は始まったばかりで、ネタバレはできませんので、詳しくは書きませんが、ほとんどの人が涙腺を刺激されるはずです。
副題で「明日への十日間」とあることから、この出来事を教訓に今後、我々がどうすべきなのかを考えていく映画だったと思います。

そして、この映画の収益は被災地に寄付されるとのことですので、見ることだけでも社会貢献になります。
記憶は風化されていくものです。是非皆様もご覧になって、何かを感じ取ってもらえればと思い、記事にさせていただきました。

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