みなさんこんにちは。神戸支店の宮島です。
この度、姫路市のO様邸でシロアリ工事をさせて頂きました。
アリだけどシロアリ。されどシロアリ。甘く見ていると、とんでもない被害にあいます。
「シロアリって、羽アリ出てから薬を撒けばいいんじゃないの?」
なんて意見を耳にする事があります。それは大きな間違いです。それは以下の理由があり、複合的に合わさる事で皆さんの財産を傷付けていきます。
①シロアリは湿気を好み、乾燥や光が嫌いなため、蟻道と言われるトンネルを作って移動する。
こちらが蟻道です。写真の様に土間側がコンクリートで出来た“ベタ基礎”であっても安心は出来ません。ベタ基礎に設けられた「水切り穴」や「コンクリの割れの小さな隙間」から入ってきます。
※こちらはO様邸の写真ではありません。
中を見ると…!!!
※こちらもO様邸の写真ではありません。
②シロアリは木材の固いところを嫌い、柔らかい所を食べる。
こちらは写真を見てもらった方が早いです。よく見ると表面を食べずに中だけを食べてますよね?ぱっと表面を見ただけでは分かりません。ですが中身はスカスカです。
③羽アリは、巣の中のシロアリが増えすぎてしまった時に、女王アリが巣の個体数のバランスを保つために羽アリを産む。
羽アリになれるのは、1匹の女王アリで構成される一家に対して、シロアリ全体数の約3パーセント。
たった3パーセントなのに数百匹から数千匹産まれます。
上記の3つがどう言う意味を成しているのか、お分かりですか?答えは一言で終わります。
羽アリやシロアリの現物見てからでは遅いんです!!
と言う事で、この度O様邸でシロアリの防除工事(シロアリが発生していなければ防除と呼び、発生していれば駆除と呼びます。)を承りました。
こちらがシロアリ防除の薬、ガントナーMC
シロアリは木の中を食べるため、まずは木部処理の為の穴を床束へ開けて…
直接注入!
溢れる程注ぎ込んでやります。これで木の中を進むシロアリはイチコロです。罠に嵌めた気分はまるで博望坡の諸葛亮孔明。
そして周りにもたっぷり吹きかけて…
濡れている所で撒き漏れがないか確認できますね。
念の為その周りにも。
完成。
地味ですが、お家の床下全体に施していきます。床下という場所は普段見えない所なので、念入りにしておいた方が良いです。土台も同じ様に穴を開けて…
直接注入。
「これでもか!」と念入りに撒き散らかしまして…
完成です。
奮闘するわが社のシロアリジェノサイダーの外園さん。写真がボケてて分かりにくいですが、この鋭い眼光にシロアリも土の中に逃げ帰ります。
そして逃げ帰った土壌にも噴射。
ひたすら噴射。
逃げ道なく噴射。まるで徐州を水攻めした曹操の気分です。
木部処理の後に土壌処理を施す為、本日2周目の床下になります。外園さん、お疲れ様でした。
前出の[②]でご紹介した様に、シロアリは気付かないうちに木の中を食べ進んでいます。阪神大震災やその他の地震の倒壊事例でも、「食害」と言うシロアリの被害のあるお家さんの場合、地震を受けた際の倒壊率は9割と跳ね上がってしまいます。
人間もそうですが、見えない所だから大事な事。小さな事だけど大事な事。みなさんも予防接種と同じ意識でシロアリ防除は定期的に行ってくださいね。