皆さまこんにちは。神戸支店の宮島です。
今週の火曜日に加古川市/N様邸での外壁と屋根の塗装工事が終わりました。
N様は平成8年築のお家に去年から住んでらっしゃいます。
お家を中古で購入された人は「耐震性」や経年劣化具合などの「メンテナンス性」についても潜在的に心配されている事が多く、そんな方々から耐震診断の依頼が多いのも事実です。
また、不動産屋さんが物件を売りたい為だけに施した”傷みを隠す為のリフォーム”と言うのも困り物で、耐用年数の低い外壁塗装をされているくらいであれば問題ないですが、私が出会った過去のひどいケースは、和室でよく見る聚楽(砂地の壁仕上げ)の上から直接クロスを貼り付け、一年も満たずベロりと剥がれているケースもありました。
N様のお家は幸いそういった事もなく、現状の引き渡しだった様でした。
しかし前の住人さんが屋根・壁共に塗装のメンテナンスをしていなかった為、セメント瓦の防水性が切れており、屋根裏では野地板へ雨染みが出ていました。
雨漏れの措置跡もありましたがN様はご存知では無く、先代の住人さんが対処された様子…
このままではまずいとの事で、早速屋根と外壁を塗装する事に。まずは足場を組んで…
N様邸で使われているモニエル瓦を塗装する際は注意が必要で、会社によっては「モニエルは塗装できません」と頭からお断りを入れる会社さんもあるようです。
モニエル瓦とはセメント瓦の一種で、セメントと川砂を混ぜて作られるコンクリート瓦。
表面に「着色スラリー」というセメントの着色剤が塗られており、その上をクリヤー塗料で覆っています。
↓の写真はその表面が傷み切っている為、中のコンクリートが水分を含む為、土色のカビが発生します。また、この状態だと断熱性が薄れていき、2Fの部屋内へもかなり熱が下りてきます。
通常、外壁と屋根の洗浄作業は3時間程度で洗浄が終わるのが通例ですが、この状態から↓の様に元の色が水圧で飛ばなくなるまで徹底的に剥がし落とさなくてはなりません。屋根と壁の洗浄だけで丸一日かかりました。
最後のチェックは手でこすり、ポロポロと取れなくなるまで確認します。
今はモニエル瓦用のプライマー(下塗材)もリリースされていますので、そちらを使います。スラリー層(着色層)への浸透力に優れているため、剥がれなどの表面劣化を防ぎます。
今回使用した塗料は屋根壁共にリファインのMF。
私の嫁さんの実家にも使用した間違いのない塗料です。
屋根は本来、素手で触れないほど熱くなりますが、アステックペイントさんの塗料の遮熱性は、中塗りの時点から発生します。
屋根を塗り終わったら、今度は壁です。まずは下塗り材をたっぷり使い切り…
中塗り→上塗りを進めた後、細かな所をハケで進めます。
もちろんベランダ防水も施します。瓦の無い場所は後付けの屋根があろうと無かろうと、真下の部屋の雨漏れと直結するのでここも忘れません。
そして完成!!
過去私が担当したお家の中ではベスト3に入るほど、綺麗に仕上がりました!
N様、ありがとうございました!