屋根の改修では、瓦のずれや瓦の割れの確認が重要です。そのままの状態で放置すると雨漏りが発生し、室内まで雨水が侵入するケースがあります。お早めの点検とメンテナンスがお家の財産を守ります。
屋根は家を雨と熱から守る一番の要です。その痛み具合を確認するには、外から瓦のズレや割れの確認をするのが一般的ですが、それよりもその下に敷いてある防水シートが重要です。
外から見た屋根の状態が健全であっても、その下の防水シートが経年劣化で破れていれば、雨漏りが発生します。
屋根表面からでは防水シートの状態を確認できませんので、裏側から確認する必要があります。耐震診断では2階の筋交いを確認する為に屋根裏へ入りますので、その時に防水シートの状態も併せてチェックします。
また、耐震の観点で言えば、屋根は軽ければ軽いほど、家の耐震性が飛躍的に向上します。
屋根をリフォームする時の費用の目安
屋根のリフォームは、屋根塗装をするのか、屋根の葺き替えをするのかで大きく値段が変わります。
屋根の塗装
屋根の塗装の場合、屋根の広さと使う塗料の質によって値段が異なります。弊社で行った屋根塗装の実績では、平均40万〜60万(足場代金含む)くらいの予算になることが多いです。
工事費用には足場の設置料が含まれていて、平均15万〜20万くらいになります。もし、外壁の傷みが目立つようであれば同時にリフォームすると、別々に足場を組むよりもずっと費用を節約することができます。
屋根の葺替え
屋根材の葺き替えは、屋根の傾斜角度(勾配)によって足場の不要なケースもありますが、屋根の葺替え工事金額は100万〜200万程度の金額になることが多いです。
陶器の瓦屋根からの葺替え工事の場合、瓦の処分費用なども必要になるため、全体の金額は高くなる傾向にあります。スレート屋根等については、「カバー工法」といって、今ある屋根の上から新しい屋根材を施工するメンテナンス方法もあります。既存の屋根を撤去しない分、費用を抑えて工事が可能です。
屋根のリフォーム時期
屋根は素材により耐久年数が異なりますので、ご自宅の屋根の素材を確認し、メンテナンス時期を検討しましょう。
陶器の屋根瓦
陶器で作られた伝統的な瓦自体は、50年〜60年と大変長持ちする物もありますが、瓦の頂上に乗せる棟と、その下にある瓦の境目に塗られている白い「漆喰」と、屋根瓦の下に敷いてある「防水シート」の寿命はそれよりも、もっと短くなります。
15年に1回は漆喰の補修・屋根裏から防水シートの破れを点検し、必要に応じた修理やリフォームが必要になります。
防水シートが傷むと、そこから雨水が侵入して屋根裏の断熱材に吸収されていくため、初期の段階では気が付きにくいのが特徴です。天井にしみが出来る頃までに何年も経過し、内装材にカビや腐食が発生していることがあります。
また、屋根は傾斜が付いているので、侵入した水はどんどん流れて移動していきます。そのため、雨漏りの問題箇所を特定するのがとても難しく、雨漏りの真上を直すだけでは不十分となり、広い範囲での修理が必要になります。
傷みがひどくなる前の点検・メンテナンスをおすすめします。
セメント瓦
セメント瓦は表面処理に塗装が施されている為、表面の劣化によっては塗装が必要になります。また、セメント瓦には「モニエル」と言う種類があり、その瓦の下処理には通常のセメント瓦よりも細心の注意が必要です。
「安さ」だけを売りにしている業者さんでは、その下処理が万全でない可能性もある為、塗ってからたった3年ほどでボロボロと剥がれ出す事があります。
メンテナンス時期としては、15〜20年前後で塗装のメンテナンスが必要です。
スレート屋根
俗に「カラーベスト」や「コロニアル」と呼ばれる屋根材で、日本では平成元年前後から洋風の新築住宅に採用されています。耐久年数は10年〜15年が目安となります。
屋根塗装のメンテナンスをされなかった場合、10年ほどで屋根材に反りが発生し、日当たりの悪い北面からカビやコケが発生します。コケは根を生やす為、雨水が裏側に伝わり易くなるので、何らかの対応が必要です。10年が経過したら、1度は塗装を施し、屋根材を保護する必要があります。
ただし、塗装で寿命を延ばせるのは1度まで。それ以降は屋根材そのものの傷みが激しく、塗装しただけで雨漏りを防ぎきれるとは言い切れません。
ガルバリウム剛板、金属屋根
耐久年数は金属の材質により変化するため、短い物ですと10年〜15年ほどでサビを防ぐための塗装が必要となります。「ガルバリウム剛板」と言う、比較的新しい屋根材であれば20年〜30年ほどはメンテナンス無しでOKです。
「亜鉛メッキ」など、俗に言う「トタン屋根」の場合は、15年に1回くらいで屋根塗装が必要になります。
屋根の耐震補強 リフォーム事例
事例1:屋根葺替え(ルーガ雅) 費用 350万円 (約200平米)
1階洋室天井に雨染み跡があり、調査すると、瓦屋根からの雨漏れでした。 既存の瓦をめくり、防水シートを新しく貼り付けて軽量瓦を葺いていきます。 従来の和風のイメージを損なわず、尚かつ地震に強い軽量瓦で、屋根全体がやわらかでモダンな印象に仕上がりました。
事例2:屋根葺替え(ルーガ雅) 費用 110万円(約60平米)
屋根を軽くすれば、頭でっかちな家がスマートな家に大変身。耐震性もアップです。
屋根のリフォームにおすすめの商品
屋根の軽量化による耐震補強軽量屋根瓦「ルーガ(ROOGA)」
古い木造住宅でよく見られる伝統的な瓦屋根は、屋根全体で平均で約6トンもの重さになると言われます。そのため、家の重心が高くなる原因になり、壁の強度が不十分な家屋だと地震でゆれやすくなるため、倒壊を引き起こす原因になります。
その点、当社がおすすめする軽量屋根瓦「ルーガ(ROOGA)」は特殊繊維や樹脂などを固めた特殊素材でが使われていて、内部にたくさんの気泡を入れることで十分な厚みと軽さを両立した、最先端の瓦なので安心です。
また、軽量瓦の中でも特に意匠性に優れた屋根材ですので「軽量瓦は安っぽい」と言うイメージを良い意味で裏切る、正に「非の打ち所のない」屋根瓦。和瓦のお家には和瓦に似た曲線美を持つルーガ雅、洋瓦のお家には天然石調のルーガ鉄平がよく選ばれていますが、最近は和風のお家に鉄平を乗せてらっしゃる方も多いです。
地震や台風など、日本の災害に耐える強さ
一般的な陶器の瓦に比べて1/2以下の重さなので、建物の重量を軽くすることができ、地震の揺れが軽減できます。また、防水性が高いため台風の豪雨から住まいを守ることができるほか、一枚一枚がしっかり固定されているので、強風でも瓦がズレたり飛んだりすることがありません。
夏の暑さ、冬の積雪から快適な温度を保つ
素材の中に空気の層が十分にあることから、高い断熱性を備えていて、居住空間を快適に保ちます。
最新の技術で進化したスレート屋根グラッサシリーズ
今までのスレート屋根のデメリットを解消した、最新の軽量・スレート屋根です。
年数が経っても、色あせない・傷みが目立たない
グラッサシリーズのスレート屋根は、今までのスレート屋根とは違い、表面にとても色あせしにくい加工が施されています。
夏場でも2階の室内が暑くなりにくい
金額が若干上がりますが、遮熱性能を備えたモデルが登場しました。薄くても熱を通しにくいので、夏場での室内の気温上昇を抑えることができます。
優れた耐久性のガルバリウム屋根efルーフ
耐久性に非常に優れた、ガルバリウム剛板の屋根材です。葺き替えの候補に上がる屋根材としては、前出の軽量屋根材の中でも一番の軽さを誇ります。
金属屋根の場合、雨音に対する懸念や屋根から2階へ降りてくる熱の問題などが想像されますが、efルーフは裏面に断熱・防音を目的とした発泡ウレタンが吹き付けされている為、熱伝導率も従来の瓦屋根の20分の1となっていて、非常に優れた断熱性を持っています。
洗練されたデザインの軽量瓦エアルーフ
日本の家のためにアレンジされた、洋風の軽量瓦です。防水性に非常に優れ、屋根からの漏水量は従来の陶器瓦の300分の1となっています。
軽くて地震の揺れに強く、デザイン性にも優れた軽量瓦のリフォームをお考えでしたら、株式会社ナカタまでご相談ください。